こんにちは👍
登録販売者のせくしろうです!
今回は、第1章 医薬品の本質 医薬品のリスク評価を簡潔に解説していきます(詳しい内容はテキストや手引きを読んで確認しましょう!)
最後に練習問題もあるので、挑戦してみましょう!
医薬品の本質
医薬品
医薬品は本来、人体にとって異物(外来物)です。
人体に及ぼす作用は、すべては解明されていません。
期待されている効果・薬効 だけでなく、好ましくない反応・副作用 を生じる場合もあります。
また、医薬品は人の疾病の診断、治療もしくは予防に使用されること、または人の体の構造や機能に影響を及ぼすことを目的とする生命関連製品であり、その有用性が認められたものです。
医薬品は必ずしも有益な効果のみをもたらすとは限らないよ。
人体に使用されない医薬品
人体に使用されない医薬品(殺虫剤・消毒剤・検査薬など)でも、誤って使用すれば人の健康に害を与えるものがあります。
また、人体に直接使用されない検査薬も、正しい解釈や診断がされなければ、医療機関への受診の機会を失ってしまいます。
一般用医薬品のリスク
一般用医薬品のリスクは、医療用医薬品より相対的に低いですが、科学的な根拠に基づく適切な理解や判断によって、適正に使用しなければなりません。
一般用医薬品は、一般の生活者が自ら選択し、使用するものであるため、効能効果や副作用について誤解や認識不足を生じることがあります。
そのため、販売時は専門家が関与し、適切な情報提供を行う必要があります。
市販後の対応
医薬品は、市販後にもリスク区分の見直しや承認基準の見直しが行われます。
見直された情報は、添付文書や製品表示に反映されるため、薬剤師や登録販売者は、新しい情報の把握に常に努めなければなりません。
資格取得後も新しい知識を身につける必要があるね。
医薬品の品質
医薬品は、高い水準で均一な品質が保証されていなければなりません。
そのため、健康被害の発生の可能性の有無に関わらず、異物の混入、変質がある医薬品を販売してはいけません。
PL法
PL法(製造物責任法)は、製造物の欠陥により、人の生命、身体、財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定めた法律です。一般用医薬品に明らかな欠陥があった場合には、PL法の対象となり得ることを理解しておく必要があります。
医薬品のリスク評価
医薬品のリスク評価
医薬品の効果とリスクは、「用量と作用強度の関係」(用量‐反応関係)に基づいて評価されます。
- 無作用量
- 最小有効量
- 治療量
- 中毒量
- 最小致死量
- 致死量
治療量と中毒量の間に、治療量上限があり、これを超えると効果よりも有害反応が強く発現します。
LD50
50%致死量(LD50)は、動物実験によって求められ、薬物の毒性の指標として用いられます。
少量の医薬品の投与でも、長期投与により慢性的な毒性が発現する場合や、発がん作用、胎児毒性や組織・臓器の機能不全を生じる場合があります。
LD50は、薬を投与した動物の半数が死亡する用量だよ。
リスク評価
医薬品は、食品よりもはるかに厳しい安全性基準が要求されています。
GLP (Good Laboratory Practice) | 医薬品の安全性に関する非臨床試験の基準 |
GCP (Good Clinical Practice) | ヒトを対象とした臨床試験の実施の基準 |
GPSP (Good Post-marketing Study Practice) | 医薬品の製造販売後の調査および試験の実施の基準 |
GVP(Good Vigilance Practice) | 医薬品の製造販売後安全管理の基準 |
用語を入れ替えて出題されることが多いよ。しっかり覚えよう!
練習問題
ここまでの内容について、練習問題を解いてみましょう。
問題
- 医薬品が人体に及ぼす作用のうち、好ましくない反応を薬効という。
- 人体に対して使用されない医薬品は、人の健康に影響を与えない。
- 医薬品は、市販後にもリスク区分の見直しや、承認基準の見直しが行われる。
- 一般用医薬品は、PL法の対象にならない。
- 毒性の指標として用いられるLD50は、ヒトを対象とした実験から求められる。
- GLPは、医薬品の安全性に関する非臨床試験の基準である。
解答
- × 期待されている効果を薬効 好ましくない反応を副作用という。
- × 人体に対して使用されなくても、人の健康に影響を与える医薬品もある。
- ○
- × 一般用医薬品として販売される製品は、PL法の対象である。
- × LD50は、動物実験により求められる。
- ○
ここまでご覧いただきありがとうございました!
詳しい内容は、手引きやテキストで確認しましょう!